Great Walks以外の魅力的なトラック
NZは「Great Walks」以外にもハイキングコースがたくさん整備されています。拠点となる街から気軽にアクセスできるものや、2,000m急の山々が連なる国立公園を歩くコースまでバリエーションがとても豊富です。
#3では、私が歩いた「ベン・ローモンド・トラック」を含む、帰国前の数時間でアクセスできるショートトラックと2,000m近い山をピークハントするコースを合わせて5個書いていきたいと思います。
「Great Walks」と組み合わせながら日程を組むと、NZの旅がより楽しくなること間違いなしかと思います。

ランギトト・サミット・トラック
オークランドからフェリーでアクセスできる火山島
Photo by petercooper131 Photo by Don Endicott Photo by NZDoc
■概要
約600年前の噴火によって現れた火山島。
海抜259mの山頂は片道1時間で往復でき、山頂からはオークランド市街を見渡すことができます。NZの玄関口であるオークランドから気軽にアクセスできることが魅力なトラックです。(島内に宿泊施設はありません)
■アクセス
オークランドからフェリーで25分、往復30NZD。
▶︎オークランド to ランギトト島
9:15、10:30、12:15発(土日は7:30、13:30発あり)
▶︎ランギトト島 to オークランド
12:45、14:30、16:00発

■コース
・行程:1DAY(往復7km)
・時間:約2時間
・難易度:★☆☆
特に危険箇所はなく、スニーカーでエントリーできるトラック。オークランドから日本に帰国する際の余った時間などで行けちゃう距離感がgood。
アーサーズ・パス国立公園
日帰りコースのバリエーションが豊富な国立公園
Avalanche Peak|Photo by Fernando Kanarski Mt Aicken|Photo by Zack Williams Bealey Valley|Photo by NZDoc
■概要
かつてマオリ族が歩いたと言われる、南島の西海岸と東海岸を結ぶ峠「アーサーズ・パス」。国立公園内には2,000m級の山々や氷河が多数あり、アーサーズ・ビレッジを拠点にしながらいくつかの日帰り登山を楽しむことができるコースです。
■アクセス
クライストチャーチからバスで約120分、片道45NZD。
▶︎クライストチャーチtoアーサーズ・パス:8:30発
▶︎アーサーズ・パスtoクライストチャーチ:13:30発
アトミック・シャトル

■コースA AVALANCHE PEAK TRACK
・行程:1DAY
Arthur’s Pass Village→Avalanche Peak→Arthur’s Pass Village
(行き:Avalanche Peak Track、帰り:Scotts Track)
・時間:往復5〜6時間程度
・難易度:★★☆
山頂付近は高度感がありガレ場も多数あるものの、日本アルプスが登れる程度の登山スキルがあればエントリー可能と思われる。人の出入りがGREAT WALKSほど多くないため、SCOTTS TRACKに入る部分のコースを見失わないように注意したほうが良さそうだ。
■コースB Mt.AICKEN TRACK
・行程:1DAY
Arthur’s Pass Village→Mt.AICKEN→Arthur’s Pass Village
・時間:往復7~8時間
・難易度:★★★
通常のトラックは1,316mの地点までで、そこから山頂までは「充分な登山スキル」が必要となるトラックが始まる。稜線ではリッジ状の岩場やガレ場が続く(映像を見ると、難易度は八ヶ岳の横岳ぐらいのイメージだろうかと思う)ので、登山経験がしっかりあるメンバ同行の上、危険箇所は気を使いながら進んだほうが良いと思われる。
ロブ・ロイ氷河トラック
ロブ・ロイ山の麓に広がる高山地帯を歩くコース
Photo by Sandra Vallaure Photo by Sandra Vallaure Photo by Rebekah Calvert
■概要
NZのサザンアルプスには360もの氷河があると言われており、その中でも様々なトレッキングコースと合わせて氷河展望ハイキングが楽しめるのが、このロブ・ロイ氷河トラックです。ベースキャンプを作って複数のトレッキング楽しむのも良さそうなコース。
■アクセス
Raspberry Creek CarparkまでWanakaから車で約60分。

■コースA Rob Roy Track(往復約10km)
・行程:1DAY
Raspberry Creek Carpark – Rob Roy Track Upper Lookout
・時間:往復3〜4時間程度(Wanakaからの日帰りHIKEが可能)
・難易度:★☆☆
ロブ・ロイ氷河の展望ポイントまで歩く日帰りコース。危険箇所はなく、標高差もあまりないため気軽なハイキング感覚でアクセスできる。

■コースB French Ridge Hut(往復約32km)
・行程:3DAY
DAY1:Raspberry Creek Carpark – Aspiring Hut(約9km)
DAY2:Aspiring Hut – French Ridge Hut(約7km)
DAY3:French Ridge Hut – Raspberry Creek Carpark(約16km)
・時間:2泊3日
・難易度:★★☆
赤い屋根が特徴のフレンチ・リッジ・ハットを目指すコース。人入りが少ないこともあり、稜線までの道は悪路のようなので要注意。二つの山小屋の宿泊チケットはワナカにある「Mount Aspiring National Park Visitor Centre」で事前購入、もしくは山小屋での現金支払いも可能。また、フレンチ・リッジ・ハットはガスコンロやトイレの紙がないので持参が必要となる。


■コースC Cascade Saddle(往復約34km)
・行程:3DAY
DAY1:Raspberry Creek Carpark – Shotover Saddle – Aspiring Hut(約13km)
DAY2:Aspiring Hut – Cascade Saddle – Aspiring Hut(約12km)
DAY3:Aspiring Hut – Raspberry Creek Carpark(約9km)
・時間:2泊3日
・難易度:★★★
二つの峠を踏破する攻めのコース。カスケード・サドルへの道はケルンを目標にルートファインディングが必要となる。カスケード・サドルからアスパイアリング・ハットまでの降り高度感があるため、注意して足を進める必要がある難易度高めのコースとなる。アスパイアリング・ハットの事前予約はコースBと同様、テント泊も可能。

ロイズ・ピーク・トラック
ワナカ湖を見ながら歩くNZの鉄板コース
Photo by Carrie-Anne Caiger Photo by NZDoc Photo by NZDoc
■概要
レイク・ワナカとマウント・アスパイアリングのダイナミックな景色が望めるトラック。トレイルヘッドのパーキングから山頂までは標高差が約1,300mほどあり、結構体力がいる日帰りトレイルになる。山頂からの景色はインスタグラムなどでもよく投稿されている、NZの鉄板コースとも言える。
■アクセス
トレイルヘッドのパーキングまで、ワナカから車で7分。
(ワナカから歩くか、タクシーを使うのが良いかと思われる)

■コース
・行程:1DAY(16km)
Parking – Roy’s Peak
・時間:約6時間
・難易度:★☆☆
途中までは軽トラック用に整備された道をひたすら進み、終盤は道が少し細くはなるが全体的にコースは整備されており、危険箇所はなし。標高差が往復1,200mあり、距離もそこそこ長いため体力は必要と思われる。
ベン・ローモンド・トラック
アクセス、景色ともに抜群の日帰りウォーク
Photo by Fujimura Yuki Photo by Fujimura Yuki Photo by Fujimura Yuki Photo by Fujimura Yuki
■概要
クイーンズタウンから徒歩でアクセスでき、ワカティブ湖と対岸のセシルピーク(1,978m)、ウォルターピーク(1,800m)の絶景を見ながらのハイキングコース。山頂のベン・ローモンド(1,748m)から見るマウント・アスパイアリング国立公園の景色も素晴らしい。
■アクセス
クイーンズタウンから徒歩5分、ゴンドラを使用。

■コース
・行程:1DAY(16km)
Skyline Queenstown – Ben Lomond Peak
・時間:往復約6時間
・難易度:★☆☆
山頂直下が少し急登となるものの、全般的に整備された道を進むため危険箇所はなし。ゴンドラで標高を一気に上げるが、距離は往復16kmあるため体力は必要。※ワカティプ湖のほとりから登る「One Mile Creek Track」は2018年11月時点で閉鎖されていたので要注意。
今回は3本に渡ってNZのハイキングに関する記事を書いてみました。
私の所感としては、初めてNZに行くなら断然「Great Walks」を歩くのがオススメ。NZならではの景観が楽しめるし、山小屋や道もしっかりと整備されていて安心して旅することができます。2回目以降訪れる時は、「Arthur ‘s Pass National Park」のように少し荒れた道や切り立った稜線やピークハントをして冒険してみるのもありかなと思いました。
終わり