雪山の限界へ挑戦|厳冬期赤岳 2017年2月4日

中央アルプス・八ヶ岳
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登山で私が大事にしているマインドはやはり”安全第一”で、当たり前のことですが装備・スキルが伴っていないと危険な場所には行かないようにしています。雪山は危険なイメージをもたれる方も多いと思いますが、その通りで悪天候時のホワイトアウト、雪崩、低体温症やルートファインディングも難しく夏山より難易度は上がります。
ただ、冬は空気が澄んでいることもあり景色がとてもキレイで、他シーズンとは違った山の魅力が楽しめるのも事実です。そこで今回は、我々の登山スキル、装備で挑戦できるギリギリラインとも言える厳冬期の八ヶ岳〜赤岳に行ってきました。


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そもそも登山口までが最難関説

今回は登山口の美濃戸山荘から地蔵尾根を経て赤岳を登頂し、そこから文三郎尾根を通って下山するコース。美濃戸山荘に車を止めて登り始めるが、美濃戸口から美濃戸山荘までの道のりが凍結していてとても危険だ。実は過去にも厳冬期の赤岳、天狗岳に登っているが、当時も登山口までの道が凍結していて何度も車がスリップし、死ぬ思いをした記憶がある。(こうゆう時の運転は大抵O氏に任せている)今回は前の車が踏み固めてくれた道をスタッドレス四駆のSUVで突破したので問題なかったが、厳冬期の赤岳に行く時は最低でもスタッドレスの四駆、もしくは美濃戸口から歩くことをオススメする。

amazonで買ったチェーンはサイズが合わず即外す

美濃山荘→地蔵尾根

行者小屋まではアイゼンなしでも問題なく進める。
美濃戸山荘から行者小屋までの道は北沢と南沢の2ルートあるが、個人的には登りは北沢で下りが南沢をオススメしたい。北沢は気持ち傾斜が緩く、途中に赤岳鉱泉があるので休憩しながら進めるのが良いです。帰りの南沢は途中に何も無いので一気に下れます。

行者小屋ではテント泊の方達がたくさんいて夜明けの八ヶ岳へのアタック準備を進めていた。行者小屋から見る八ヶ岳とテントの絵面は個人的に結構好きな景色。

地蔵尾根からは12本歯のアイゼンをつけて登る。
最初から急登でかなり体力を奪われる、この登りはいつもキツイ。途中に梯子があったりナイフリッジもあって緊張感溢れる登りが長く続くが、景色が開けた時の横岳、阿弥陀岳は非常にキレイ。

赤岳鉱泉名物のアイスキャンディー
行者小屋のテント場|HOSEI ALPINE CLUBのテント毎年ある気がする
横岳|奥には硫黄岳
地蔵尾根からみる阿弥陀岳
地蔵の頭にある地蔵仏

地蔵尾根→赤岳山頂→文三郎尾根

地蔵尾根を終え、赤岳山頂までの稜線歩きに入る。ここから山頂まではさほど危険箇所は無いが、時折強風が吹くため風に注意しながら慎重に進む。

山頂からは富士山、南アルプス、中央アルプスがバッチリ見え遠くには薄ら北アルプスも見えた。やっぱり冬の赤岳は360°が絶景で素晴らしいなぁと感心。文三郎尾根への下り始め、山頂直下で角度が急でヒヤッとする箇所があったり、若干道がわかりにくい箇所があったり(「逆方向です」と促す看板があった)と、行者小屋までは決して油断できない道が続いた。

非常に勇ましい赤岳
赤岳展望荘で小休止
山頂からは富士山がバッチリ
赤岳山頂似て
南アルプス方面
左が南アルプス、右は中央アルプス
山頂直下の下山路でひやっとする箇所があった
中岳分岐
下山、定番の看板前で一枚

天候に恵まれたこともあり素晴らしい山行になった。
ただ、山頂付近の下りなどもし悪天候ったらと思うとドキドキする箇所はいくつもあり、気を抜かずにかかとからキックステップで一歩ずつ進んだ。このレベルの雪山は瞬時のアイゼンワークやルートファインディングがかなり重要になってくる、やはり雪山はしっかりした装備とスキル・経験が必要だと実感しました。

修行を重ねて、またこのキレイな景色を見にきたいと思います。終わり。

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