day3 雲稜山荘→南湖山荘(テント泊)
三日目も快晴、事前の雨予報は全くの嘘でした。
嬉しい誤報にテンションを上げつつ、三日目の目的地である南湖山荘を目指す。
雲稜山荘から2時間ほど急登を進むと標高は3,000m近くなり、視界が開けてついに南湖大山(3,742m)や中央尖山(3,705m)、台湾で2番目に高い雪山(3,886m)を遠望できるゆったりとした稜線に出る。



このながーい稜線がとにかく気持ち良かった。
平日だったためか歩いている人もいなく、のんびりと自分たちだけの時間を過ごせた。いつまでも歩いていたいと感じさせてくれる稜線だった。
審馬陣山と無人小屋の審馬陣山荘を抜け、南湖北山の分岐を過ぎる。時折切れたつ岩場があったり、台湾現地のマガジンで紹介されていた朽木エリアなどいろんな景色を超えていくと、広大なカールとそびえ立つ南湖大山が姿を見せてきた。








カール地形の中心には赤い屋根が特徴的な南湖山荘がポツンと建っていた。小屋の目の前には開けたテントサイトがあり、開放感抜群だ。
南湖山荘は道中で出会った台湾おじさんズの貸切状態、キャンプ場は我々の貸切状態ということで、さっそくキャンプ場にテントを設営。そして、山荘裏には湧水が流れておりお湯を沸かすことができる。この小川付近にて台湾classicで乾杯、この時点で完全に満足して気持ちよくなってます。


そのうち夜になり、台湾おじさんズは南湖大山の朽木の撮影に夢中になり始める。南湖大山は朽木が有名なのだろう。我々も星空の撮影や野外でのコーヒーなど至福の時間を楽しんだ後、就寝すべく寝袋に入りました。
ここでまさかの事件が発生。
なんとテントの周りに獣の気配。しかも1匹どころではなく4〜5匹にテントの周りを囲まれている雰囲気。緊張して眠れずにいると、O氏とF氏が眠るテントの上に小動物が飛びついたりとハラハラドキドキの展開。
ここでも南湖大山のおもてなしを受け、眠れぬ夜を過ごしました。総じて印象深い3日目となりました。



day4 南湖山荘→南湖大山→雲稜山荘
四日目も雲ひとつない快晴、日の出を見るべく5時半に出発、南湖大山のピークを目指します。
50分ほど緩やかな石道を登ったところで、標高3,600m程にあるだだっ広い平地に到達。この平地、だだっ広いうえに無人のためなぜか聖域にいるような感覚にさせてくれます。とても居心地がのかったので、ここで日の出を迎えることにしました。




山頂までは少し急な岩場がありますが危険箇所は全くなく、無事山頂(3,742m)に到着しました。山頂は360°の眺望があり台湾五岳の雪山や中央尖山が一望できます。





この日は雲稜山荘まで約7時間程度を下る計画のため、山頂堪能もほどほどにし下山を開始します。雲稜山荘への下山中は数人とすれ違いましたが、みな明るく挨拶をしてれます。台湾の方は本当にフレンドリーですね。



day5 雲稜山荘→思源啞口→宜蘭→台北
台湾観光を満喫すべく、3時に起きて思源啞口9時発予定のバス乗車を目指して出発します。やはり6.8k登山口から四源啞口までが長い。
下山後にバスを待っていると、まさかの台湾おじさんズが車で登場し、小ぶりのりんごを恵んでくれました。台湾おじさんズに感謝しつつ、無事バスに乗車し昼前に宜蘭に到着しました。


宜蘭到着後、温泉に入るべく宜蘭からタクシーで30分ほどの礁渓温泉へ移動します。この礁渓温泉、足湯などがところどころにあり粋な温泉街の雰囲気を漂わせているのですが、入った温泉はぬるめかつおじさんから出る美容成分がところどころに浮いておりクオリティはお察しの通りでした。

礁渓温泉からバスで台北に移動し、パーミット取得時にお世話になったという西門町にある町・記憶旅店(Cho-Hotel)にチェックインしました。
スタッフはみな若くて愛想がよく、内外装もオシャレにまとまっていて結構おススメです。

お土産探しで立ち寄った台北駅の登山ショップ「登山友」では、台湾百岳バンダナをどうしても3つ買って帰りたいという我々の駄々にオーナーが真摯に対応してくれ、なんと別店舗に原付でバンダナを取りに行ってくれました。
なんとか全員がバンダナを入手することができ、オーナーの優しさにただただ感謝。台湾名物の魯肉飯やマンゴーカキ氷も堪能し、総じて最高な台湾旅は幕を閉じました。
台湾人の優しさに触れ、手つかずの自然からのおもてなしを受け、思い出深い山業となリました。


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